そもそも「イボ」とは？

本来「イボ」は老人性のイボやウイルス性のイボなど、皮膚の表面（表皮）が盛り上がった病変を指すのですが、一般的には隆起した皮膚病変すべてが「イボ」と表現されていることが多いようです。
 

なんだか幅広いんですね。

どんなイボかで治療法が変わってきますので、まずは診断して見極める必要があります。
当院に「イボ」の治療をしたい、と言ってこられる患者さんで最も多いのが脂漏性角化症＝老人性のイボ。加齢と紫外線が主な原因で、老人性のシミとは親戚のようなもの。できる場所も似ていますし、イボとシミが混在していることもよくあります。
その他ウイルス性のもの、首に多発するアクロコルドンというもの、真皮性であるホクロ、腫瘍などの場合もあり、まれに悪性が疑われるものも。その場合は皮膚科専門医の受診をおすすめします。
 

治療法を教えてください。

老人性のイボは炭酸ガスレーザーや高周波メスで蒸散治療を行います。熱で削りながら除去する方法で、大きさや数などによって表面麻酔や局所麻酔が必要です。顔や首の小さいイボは全体に多発することがよくありますが、その場合は１回で治療するのではなく顔や首を何分割かして、1区分ごとにその範囲にあるイボすべてを除去していきます。治療後に赤みや色素沈着が一時的にありますが、それが落ち着くとほとんど傷跡を残さずきれいに除去することが可能です。
主に手足に出るウイルス性のイボは液体窒素治療が第1選択の治療法になりますので、一般皮膚科での治療をおすすめします。
また、真皮性の病変も蒸散治療が適応となりますが、イボと違って治療後に多少なりとも凹みなどの傷跡が残る可能性があります。